こんな症状はありませんか

寝つきが悪い、途中で起きてしまう、朝早く起きてしまう、熟眠感がない

質の悪い睡眠が続き、日中の機能障害(疲労、倦怠感、集中力の低下など)を認める場合は不眠症と診断されます。

不眠症について

不眠症について

現在、日本では成人の約5人に1人が睡眠に関するなんらかの問題を抱えていると言われています。
不眠症は睡眠障害の一種で、睡眠トラブルのために日常生活に支障をきたし慢性的に継続する疾患です。なお、他の精神疾患の症状の一つとして不眠症が現れてくる場合もあります。そのため、睡眠薬で解決するだけでなく、根本的な原因を探ることも重要です。
なお、当院では、入眠障害/中途覚醒/熟眠障害/早朝覚醒といった睡眠障害を診療しており、ナルコレプシー、過眠症などの特殊な睡眠障害については治療を行っておりません。その場合は専門の医療機関へご紹介させていただきます。

原因と治療法

不眠症は、「環境要因」「生理的要因」「心理的要因」「生活習慣的要因」などが複雑に絡み合って起こっている場合が多く、誰もがなる可能性があります。
その原因により治療法も変わってきますが、生活習慣の改善と薬物療法が中心になります。

非薬物療法(睡眠衛生指導)

生活習慣を改善することで治療する方法です。寝室の室温や部屋の明るさなどを調節することにより睡眠が得やすい環境を作り、音楽や読書などリラックス出来る時間を持ち、睡眠時間の4時間くらい前に食事を、1~2時間前に入浴を済まし、毎朝、朝日を浴びることで正確な体内時計を設定するなどのアドバイスを行います。睡眠記録を取って客観的な睡眠状況を確認することもあります。

薬物療法

睡眠導入剤のタイプは、不眠のタイプによって変わってきます。寝つきが悪い、途中で起きてしまう、早く目が覚めてしまうといった症状に応じ、適切な睡眠薬が処方されます。睡眠薬のみで症状が改善されない場合は、抗うつ薬、抗精神病薬などを使用することもあります。
薬物療法では、医師に指示された用法や用量を守って、正しく使用することが重要です。睡眠薬は絶対にお酒と一緒に飲まないようにして、寝床につく直前に服用します。
なお服用していた睡眠薬をいっぺんに中止すると、反跳性不眠といってリバウンドで不眠が悪化することがあります。お薬をやめる際にも医師の指示に従いながら、ゆっくりと減量していきます。

院長からのメッセージ

高齢化、ライフスタイルの多様化、24時間社会における生活リズムの乱れ、ストレスの増加などにより、不眠症は近年増えている疾病のひとつです。
治療では、不眠の原因である心の病気、身体的疾患、不適切な睡眠環境などの改善に取り組むことも重要視しています。