発達障害は脳機能障害のひとつであり、生まれつき備わった特性です。発達障害には、自閉症スペクトラム障害(自閉症、アスペルガー障害、広汎性発達障害などとも言います)、注意欠如・多動性障害(ADHD)の二つが代表的です。正常範囲と障害の間のグレーゾーンが広く、個人差が大きいことも特徴のひとつになっています。代表的な特性には、コミュニケーションが苦手で、暗黙のルールを守ることや、ミスなどをせずに社会生活を送ることが困難になる場合があります。そのため社会での適応が困難で、抑うつ、不安などの二次障害を生じることが多いです。「うつ病」「適応障害」「不安障害」などの診断で治療を開始し、後から発達障害の特性が明らかになることもあります。知的障害を伴わないことが多いので、大人になってからはじめてわかる場合もあります。ただし、適切な支援で症状を緩和することが可能です。